インドの漫画事情

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コミコンがすごい

Comic Con India が開催されています。

タイトルはコミックですが、コミック発の映画、テレビ、ゲーム、コスプレなど内容は盛りだくさん。

写真はマーベルのキャラクターたち。アメリカンコミックが人気のようです。

コミコンはニューデリー、ムンバイ、バンガロール、ハイデラバードの四都市で開催しています。

写真はコミコンのコスプレ大会の優勝者。

ハラスメントや人種差別に対しては日本以上に厳しい実情があります。

しかしインドの漫画市場は衰退している

Wikipediaによると以下の通り(和訳)。

コミック業界は、1980年代後半から1990年代初頭にかけてピークを迎える。人気漫画は50万部以上を容易に販売しました。

現在、同期間に販売されるのは約5万部だけです。

インドのかつて栄えていた漫画業界は、衛星テレビ(カートゥーンネットワーク)やゲーム業界との競争が激しくなっているために、急激に減少しています。

引用元

経済発展による受験戦争の過激化

BBCの記事では以下のように述べられています。

今日のインドは昔より遥かに資本主義志向の地域です。

受験戦争に勝ち抜くための学生への圧力は非常に激しいので、漫画を読む時間をほとんど空けることができません。

それでも業界は生き残っており、漫画は英語やヒンディー語以外の多くのインドの言語で利用可能です。

一般的に、インド生まれの漫画より、西部のスーパーヒーローが好まれています。

写真はインドのコミックヒーロー、Super Commando Dhruva。

漫画不況の活路

同記事では以下のように述べられています。

インドのコミック市場はグッズ販売、キャラクタービジネスに活路を見出しています。

コミックフェスティバルは、新しい読者を引き付けるためにTシャツなどのノベルティを提供しています。

コミックフェアの主催者は、競争が激化しているにもかかわらず、新しい客は過去数年間で市場に参入することに成功したと述べています。

「インド市場には、当社の業界にとってニッチがあるのは間違いありません」と彼は言います。

「今日では、より良いマーケティングチャンスがあります。21世紀には、漫画のキャラクターが市場を回すキャラクターへと変わる可能性があると思っています」

インドの風刺漫画も人気

もう一つ漫画に期待されているのは風刺です。

こちらの記事で紹介されています。

Webコミックは2000年代初頭からインドで人気のある媒体でした。

インドのウェブコミックは無料で大勢の聴衆に届くので成功しており、政治やフェミニズムなどのトピックに関する社会的認識を広めるために国の若い世代によって頻繁に使用されています。

これらのウェブコミックは、ソーシャルメディアを介して拡散することによって大量の露出に達します。

インド人の所得

一人当たりGDPは20万円程度で、まだまだ発展途上国です。

大卒のエリートの給料ですら、日本人の1/4くらい程度です。

インドの平均月収も経済成長と共に年々増加していて直近のインドの大卒の初任給は、約2万5000ルピーなので日本の円に換算すると約4万2000円です。 日本と大卒の初任給と比べると、5分の1から4分の1ぐらいということになります。

インドで大学に行ける人は全体の6%程度であり、日本の大卒よりさらにエリートです。

管理職やソフトウェアエンジニアの中にはは1000万円を軽く超える人もいるようですがごく一握りでしょう。

もっと知りたい

「CULTURE POPCORN」

https://www.culturepopcorn.com/

映画と漫画を扱ったインドのニュースメディア。英語なので読みやすい。

「GRAPHIC SHELF」

https://graphicshelf.com/

グラフィックノベルのデータサイト。

グラフィックノベルとは漫画の呼称の一つ。一般的に「グラフィックノベル」という用語は、「コミックス」や「コミック・ブック」という用語に内包される子供向けのユーモラスな作品群から、伝統的なアメリカン・コミックよりもシリアスであり、大人向けであり、あるいは文学的である作品群を、暗に峻別するために使用される。

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