前回の記事では、稀勢の里がただ一度の優勝で横綱に昇進したことについて賛否両論あることについて触れました。
この記事から稀勢の里が横綱に昇進した理由について詳しく述べていきたいと思います。
繰り返しになりますが、僕は稀勢の里の横綱昇進を妥当だと思っています。
端的にその理由を述べれば、
「去年から今年の初場所に掛けて、
稀勢の里が最強の力士と言って過言ではなかったから」
です。
稀勢の里は2016年、年間最多勝を記録しました。
年間で幕内最高優勝ゼロの最多勝受賞者は史上初とのことです。
2015年までの年間最多勝は、白鵬が9年連続で受賞してきました。
僕は、横綱の定義は「その時代で最強の力士」であるという点にあると思います。
年間最多勝を受賞するということは、その資格を有していると言っても過言ではないと考えます。
稀勢の里がこの中で一回優勝していれば、おそらくここまで物議を醸さずに横綱に昇進していたことでしょう。
なので、
ですが、横綱昇進を決めるにおいて大事なのは、
各横綱のピーク時の力や実績ではなく、
「今、誰が一番強いのか?」です。
ここは非常に賛否両論ある点であると思われますが、
相撲の場合、間違いなく「今」を見られます。
横綱というシステムの特異な点は何か?
それは、「横綱に降格はない」という点です。
そのため、弱体化した横綱は引退を迫られます。
かつて頂点を極めた選手が、全盛期と変わらぬ熱意と努力で老いと戦っていくという歩み方は出来ません。
つまり、野球のイチローやサッカーのキングカズのようなキャリアプランを歩むことはできないのです。
野球やサッカーの選手は、年俸を下げたり、格下のチームに移籍するといったことは可能ですが、
相撲は給与が番付によって決まっていますので、それは不可能です。
これが日本の文化の特徴、ハラキリ文化なのです。
参考リンク:日本人が失敗を許さない文化なのはなぜなのか?漫画に答えがあって納得した!