聲の形、見てみたよ
これ漫画読んでたんで最初のほうは「あー…ダイジェストバージョンみたいになっちゃってんなぁ…」と思ってましたが、最終的には「やっぱいいねこの話」と思いました。
1、いじめのリアルさ
なんといってもここがポイントですよね。
日本の学校のいじめのリアルさがよく描かれてる。
日本のいじめは集団的で、「ある特定のグループによる嫌がらせ」みたいなものに「巻き込まれたくないから我関せず」というその他大勢によって構成されてることが多いと思うんだけど、それがまずよく描かれてた。
2、いじめの対象が入れ替わる
これは珍しいパターンですね。いじめ経験者が被いじめ体験をすることで「こんな気持ちだったのか…」と知り、後悔するという。この手法によりいじめのビビッドさみたいなものが伝わりやすくなっていると思います。
上で「珍しいパターン」て言いましたけどそれは「映画としては珍しい」ということで、「いじめの標的が変わる」というのは珍しいことではないですよね。日本のいじめは持ち回り制のように次々標的を変えます。「マイノリティに回ったら標的」というゲームであり、「妙な目立ちかたをしてはいけない」という不文律があります。
ご存知「空気」ってやつですね。
3、いじめの解決方法がある
もちろんそれは万能な解答ではないですし、「なんでここまでへりくだらなければならないのか」と憤る気持ちもあります。
しかしこの物語の中で石田たちはいじめを克服し、心を紡ぎます。
死にかけてますけど(笑)
日本のいじめは「マイノリティに回りたくないという自己防衛」からの産物で、全員がちょっとずつ加害者で全員がちょっとずつ傷つくというw誰1人得しない構造になってると思います。
欧米のいじめは「強いボスザル」が支配する。みたいなスタイルらしいので、だいぶ質が違いそうですね。
ただ、「責任の所在がはっきりしている」という点でわかりやすいですよね。
日本のいじめは「犯人がわかりにくい」です。いじめてる側が無自覚だったり被害者になったりするんですから。
さて「聲の形」において「一番悪かったのは誰?」でしょうか??