何故国を挙げてサッカーなんていう娯楽を推進するのか考えてみたら、お金の仕組みが分かった!(コラム「オタクにサッカーは難しい」第二回)

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この記事は、連載「オタクにサッカーは難しい」第二回です。各回は独立した内容になっております。バックナンバーはこちらからどうぞ。

娯楽に税金突っ込むのは無駄遣い?

最近、漫画やアニメを政治家がキャンペーンしてることって多いですよね。

「クールジャパン」的なね。

で、翻ってみると、スポーツもそういうとこあるなと思いました。

オリンピックやワールドカップの誘致だったりね。

でも、国で娯楽をプッシュするのって税金の無駄使いなんじゃない?

マーマー

私達が働いて納めた血税を、生活に密着しない娯楽に勝手に使われたら、いち有権者として納得いかないよ!

って、姉が言ってました。

まあ、今の平和な日本なら最悪無駄使いでも良いと思うんですけど、

ぶっちゃけ、サッカーしてる場合じゃない国っていっぱいありますよね。

正直に例を挙げれば、カメルーン、セネガル、北朝鮮、などなど。

でも、そんな途上国でもわりと強豪の代表チームを抱えていたりしますよね。

それって面白いなと。

そういう国がサッカーに命運を掛けるのは意味がありそう。

サッカーと経済はきっと関係ありそう。

なので、今日のテーマは「サッカーとカネ」です。

で、お金の話は僕一人だとしんどいので、今日は昔の同級生の先生にお越し頂きました。

もつべきはMBA出の友達だね!

マーマー

よろしくお願いします。

税の無駄を、暴いちゃってください!

せんせい

こんにちは。

いきなりですが、国家がサッカーを推す理由には3つあります。

国家がサッカーを推す理由その1 税収拡大

ではまず、スポーツによって発生するお金を整理してみましょう。

選手の収入源
  • クラブから支払われる給与
  • 移籍時クラブから支払われる移籍金
  • CM出演時など企業からのスポンサー料
クラブの収入源
  • 観客からのチケット代・グッズ代・飲食代
  • テレビ局からの放送権料
  • 移籍先クラブからの移籍金
  • 大会での賞金
  • 企業からのスポンサー料
スポンサー企業の収入源
  • スポンサードした商品の売上

まあ、だいたいこんなところでしょうか。

マーマー

ここまでで、国家は出てこないですね。

やっぱり贅沢でやってるってことなんですか?

せんせい

じゃあ、逆に聞きますが、国家の収入って何でしょうか?

マーマー

ずばり、税金と国債ですね。

せんせい

そうです。
このうち国債は借金なので、税金を考えてみましょう。

税金を増やすにはどうすればいいでしょうか?

消費が増えれば税収も増える

以下に並べているのは、世界中にある主な税金です。

  • 消費税(商品購入時に発生)
  • 所得税(給料が振り込まれるときに発生)
  • 法人税(企業が利益を得た時に発生)
  • 贈与税(財産を移動させた時に発生)

これ、すべて共通点がありますね。

マーマー

わかったぞ。税金はお金が動くときに発生するのか!

せんせい

そうなのです。

お金が動くときに、その一部を国に納める。それが税金です。

マーマー

すなわち、消費を促して、お金の循環を増やせば、税収が増えるわけですね。

なので、スポーツやらアニメやら娯楽やらを大々的に宣伝することで、税収を増やす期待がある訳です。

 国内での循環を活性化したところでパイが増えなければ豊かにはならないのでは?と思う人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。それはこちらの記事で説明しています。 Q. 内需を拡大しても豊かにならないんじゃない? => A. そんなことはない

国家がサッカーを推す理由その2 外貨獲得

マーマー

ここからは巻きでいきます!

長くなってしまいましたが、2つ目の理由は外貨獲得です。

せんせい

国としては、国内で循環を活性化させるだけでなく、

外国人にお金を落としてもらうことでパイを増やしていきたいでわけです。

特にこれから少子化が進み、生産人口が減少していきます。

それは生産・消費の循環が鈍ることに繋がりますので、

国家はパイを増やす方向に舵を切ろうとしているわけです。

特にオリンピックやワールドカップの誘致により、以下の経済効果が見込まれます。

  • 外国人観光客の増加
  • 外国人の消費の増加

国を好きになってもらえばその国の商品を贔屓してもらえるかもしれません。

アニメでクールジャパンって言うのも、そこから来ているわけですね。

それに、海外で活躍した選手が、現地で受け取った給料を母国に持ち込めば、それも外貨なのです。

国家がサッカーを推す理由その3 医療費の削減

税収の拡大と裏表で政府の大きなテーマとなるのが、歳出(税金の使いみち)の削減です。

歳出の中でも、特に医療費は頭を悩ませる問題です。

例えば、日本の国家予算は100兆円で、そのうち15兆円ほどが医療費に当てられています。

そしてその数字は高齢化社会により、今後間違いなく増えるのです。

医療費削減として考えられているのが、運動の促進です。

せんせい

運動による医療費削減効果は25%とも言われているようです。

スポーツを盛んにすることで、運動を促進すれば、医療費の削減を実現できると期待しているわけです。

まとめ

国家がスポーツ(娯楽)を推進するとき、その意図は以下の3つがあります。

  • 消費拡大=税収拡大
  • 外貨獲得
  • 運動促進=医療費の削減
マーマー

なるほどなー。無駄とも限らないんですね。

せんせい

本当に無駄かどうかは、一人ひとりが勉強して判断するしかないと思います。

マーマー

全くサッカーに乗れなくても、世界中でサッカーが盛り上がって消費が盛んになれば国家予算が増加して、インフラなり何なりのかたちで自分に返ってくる可能性はありますね。

もっと盛り上がってくれ!

せんせい

いやそこは君も盛り上がろうよ・・・

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